L3Harris Falcon IV Family of Radios
2020年7月31日にL3・ハリス・テクノロジーズ[LHX]は2020年第3四半期の決算を発表しました。
・売上高は45億ドルで前年比0.7%増でした。
・継続事業(EPS)の1株当たり利益は1.99ドルでした。
・営業からのキャッシュフローは7億5700万ドルでした。
売上高の内訳
・統合作戦システム 14億ドル
・宇宙・空挺システム 12億ドル
・通信システム 11億ドル
・航空システム 8億ドル
合計 45億ドル
統合作戦システムでは、カナダ軍やオーストラリア空軍向けのセンサー類、アメリカ海兵隊車両向け熱監視装置、海外向けの「WESCAM」に5400万ドル、
アメリカ海軍向けでは、シーハンター無人艦艇プログラムのサポートに3500万ドルの受注がありました。
宇宙・空挺システムでは、ロッキード・マーチン[LMT]のF-35戦闘機の飛行計器類の受注でが順調でした。
ボーイングのF/A-18スーパーホーネット向けの電子戦装備の受注がありました。
米国宇宙開発庁から極超音速ミサイル探知システムの受注がありました。
通信システム部門では、アメリカの特殊作戦群向けのファルコンIV戦術無線機の受注が2億5500万ドル分ありました。
アメリカ陸軍から、「先進型ナイトビジョンゴーグル双眼鏡(ENVG-B)プログラム」を4億4,200万ドル分受注しました。
航空システムは、民間の商業航空機関連がコロナの影響により減少しています。アメリカ海軍の潜水艦発射弾道ミサイルトライデントII D5LE飛行試験プログラムとサポートに、3,300万ドル分の受注がありました。
全体としてコロナ禍の中でも業績が安定しています。今回個人的にショックだったのは自動小銃などの照準器のEOTech事業を売却したことです。
アメリカ軍や司法関係を描いた映画によく登場し、最近の作品では「テネット」で大量に登場していました。結構気に入っていましたが、あっさり売却されるとは・・・・
もしかしたら、ホロサイトを使った射撃術が普及し、一定の役割を終えたのかもしれません。
「テネット」のクリストファー・ノーラン監督の他の作品の「インターステラー」を見ていると、『前に進むためには、何かを置いていかなければならない』とのセリフが出てきます。
以前、アステラス製薬の株主説明会でも社長の座右の銘として『一つ物事を進めるために三つ何かを捨てる必要がある。』と話されたのを思い出しました。
L3・ハリス・テクノロジーズが、株主の利益の為の判断なら今回のEOTech事業を売却は正しいかもしれません。