ロッキード・マーチン[LMT]は、人工衛星への燃料補給サービス事業に参入することを決定しました。
人工衛星は宇宙空間で地球を周回していますが、地球の重力の影響もあり高度が徐々に落ちてきます。
そこで時々燃料を噴射して高度を上げる必要があります。そのため、多く燃料を積んで打ち上げなければなりません。また、人工衛星の燃料が空になれば寿命が尽きることになります。
特に偵察衛星などは有事の兆候が見られれば、高度を下げて該当地域を詳細に偵察したりするため燃料の消費が激しいとされます。
そんな宇宙空間での困った問題をロッキード・マーチンは、ベンチャー企業と共に宇宙空間で燃料給油する方法を編み出しました。
人工衛星に燃料給油プラグを取り付け簡単に給油できるように考えたのです。
RAFTI (急速取付可能な燃料移動インターフェイス)
ロッキード・マーチンとオービット・ファブ社は、今後も協力して技術開発を行い年内も小型衛星を打ち上げ実証試験をする予定です。
(すでに給油タンカー型の人工衛星を打ち上げているようです。GPSⅢの衛星にもこの接続プラグが搭載されているようです。)
宇宙で燃料給油するなんてSF映画の世界の話だと思っていましたが一気に実用化しそうですね。楽しみです。
余談ですが、ロッキード・マーチンのCEO(最高経営責任者)のジェームズ・タイレク氏はアメリカ空軍で輸送機のパイロットをしていました。燃料や物資の補給など地味ですが、兵站=ロジスティックスの重要性を理解している人物だと感じました。