ロッキード・マーチン[LMT] 2021,Q4と通期 の状況
・177億ドルの売上高で通期は670億ドル。
・20億万ドルの純利益、通期は63億ドルとなっています。
・営業からのキャッシュは92億ドル
・年間売上高のガイダンスは660億ドルとなっています。
ロッキード・マーティン会長、ジェームズ・タイクレ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「第4四半期の売上高、セグメント営業利益、1株当たり利益が堅調に推移し、現金は顧客のコミットメントを実現し、力強い実行を推進する中で、現金が予想を上回りました」と述べています。
各部門の売上高
2021年第4四半期の航空機部門の売上高は71億ドルでした。ステルス戦闘機F-35シリーズ関連の売り上げが貢献し前期比6％アップしました。C130輸送機やF-16戦闘機の改修プログラムが好調でした。
2021年第4四半期のミサイル＆火器管制部門の売上高は、2020年の同時期と比較して3億3500万ドル(13%)増加しました。これは、対戦車ミサイル「ヘルファイア」が一転して増加し、長距離対地ミサイルJASSMやその派生型の長距離対艦ミサイルLRASMの需要が大きく増えました。
2021年第3四半期の回転翼機＆作戦システム部門の売上高は、2億4000万ドル（6％）増加しました。
これはC6ISR(指揮、制御、通信、コンピュータ、サイバー、戦闘システム、インテリジェンス、監視、偵察)プログラムが好調な為です。
シコルスキーの汎用型のブラックホークヘリや超大型ヘリCH-53K、戦闘救助ヘリコプター(CRH)の量が増加したためです。
2021年第3四半期の宇宙部門の売上高は、2020年の同時期と比較して3億1700万ドル(10%)減少しました。
主な原因は、イギリスの核兵器製造工場が英国政府により国有化されたためです。
また、ロッキードマーチンとボーイングが共同出資している、ロケット打上会社・ULA（ユナイテッド・ローンチ・アライアンス）が減収となっていることもあります。（ライバルのスペースXに仕事をとられているようです。）
しかし、極超音速ミサイルの開発や敵の極超音速ミサイル迎撃システム開発の需要が高まってきています。
また、NASAの月着陸計画「アルテミス」のオリオン宇宙船プログラムが好調です。
今期は、主力であるステルス戦闘機F-35シリーズの生産が盛り返してきました。しかも第4世代のF-16戦闘機を改修するプログラムが堅調です。F-16戦闘機は採用国が多く台湾でもたくさん配備されています。
また、海洋進出を進める中国に対しJASSMやLRASM（長距離対艦ミサイル）がよく売れています。
久々にロッキード・マーチンの株価が上がってる良い決算でした！
